秋から春まで長く楽しめるビオラ。購入苗と種まき苗、どちらも魅力がありますが、春になると管理の仕方にちょっとしたコツが必要です。特に暖かくなってくると、徒長や蒸れが発生しやすくなるため、こまめな手入れが欠かせません。
この記事では、我が家(温暖地)で育てている購入苗と種まきビオラの様子や、春の管理のポイント、これからの種取り準備までを写真とともに詳しくご紹介します。
ビオラの発芽適温(20〜25℃)や温暖地での種まき時期についても実体験をもとにまとめているので、「なかなかビオラが発芽しない方」「今年の秋は種まきに挑戦してみたい方」「今年は自家採種にチャレンジしてみようと思っている方」など、ぜひ参考にしてくださいね。
自家採種ビオラの種まきスタート【2024秋】
昨年の秋にビオラの種まきをしました。毎年翌年の春のお庭をイメージしてビオラの種まきをしています。我が家の種まきビオラは、昨年育てたお気に入りの株からの自家採種します。毎年お気に入りのビオラの種を取って育てるのが楽しみになっています。
以前は、お盆あたりに室内で温度管理をしながら、発泡スチロールの箱を使って発芽させていました。でも、室内は気温管理が難しく、保冷剤もすぐ溶けてしまうし、徒長もしやすくて大変。発芽はするものの、伸びすぎた芽を土に深く埋めたりと、初心者の頃はかなり神経を使っていました。
そんな経験から、ここ数年は屋外の軒下で管理する方法に切り替え。9月半ばでもこの地域(温暖地)はまだ暑い日が続くため、一度は種をまいてみたもののほぼ発芽せず…。気温が落ち着いてきた10月中旬にかけて、時期を3回に分けて種まきしました。

セルトレイに使う土は市販の種まき用の土がおすすめ。普通の培養土でも発芽はしますが、粒が粗かったり肥料分が多すぎると発芽しにくいので、細かい種まき用の土の方が安心です。
種まきの際は、セルトレイを水を張ったバットに浸して土をしっかり湿らせてから行います。細かい種は竹串の先を湿らせて一粒ずつくっつけてまくと便利。まいたあとは軽く覆土して、霧吹きで表面を湿らせると種が動かずきれいに発芽してくれます。ジョウロなどで水をかけると、せっかく蒔いた種が動いてしまうので注意。
発芽後は土が乾かないように注意しながら、風通しのよい明るい日陰で管理。今回は屋外管理だったので徒長もせず元気な苗に育ってくれました。ちなみに、3回目の種まきがうまくいった最大の理由は「気温」。管理方法はすべて同じだったので、発芽適温ってほんとに大事!と改めて実感しました。発芽したら日向で管理にして徒長を防ぎ、どんどん大きく育ってもらいます。
なお、自家採種の種は販売禁止。これは種苗法で決まっているので、自宅で楽しむ範囲で育てるのがルールです。お気に入りのビオラを増やして、来年のお庭をもっと華やかにしたいです。
2025年春の成長記録【4月開花!】
本葉が増えてきたら苗を割り箸で摘んで3号のビニールポット植え替えます。培養土と赤玉に肥料とオルトランを混ぜた土に植え替えます。3号ポットが大きくて心配なら2号ポットからでも大丈夫です。セルから取り出すと根っこが巻いてるのでそのままそっとポットに移します。

まだまだ小さいです。でも12月の上旬でも暖かかったので本格的に寒くなるまでに少しでも大きくなってほしいと願うばかり。冬の期間でも雨が降っても霜が降りてもビオラは日向管理で大丈夫です。ただ雪が積もる予報が出た時は軒下に入れたほうが安心です。細い茎が折れてしまうと悲しいのでそれだけ気をつけましょう。
1回目の種まきビオラの植え替え〜現在の様子


こちらは1回目の種まきビオラの様子です。植え替えて約1ヶ月でお花がこんなに増えてきました。
フィオリーナ、エール17、華あられなど親株の特徴も引き継いで可愛く咲いてくれました。
ひとまわり大きな鉢に植え替えするかどうかですが、暑くなりすぎると土が乾きやすくなるので、
水切れが心配な場合はさらに鉢増しする予定。ただし、基本はこの5号鉢で育てる方針です。
最初から6号鉢にすれば良かったかも?なんて思いつつ、様子を見て決めることにします。
エボルベの自家採種とこぼれ種のアリッサムを整えて寄せ植えにしました。


2回目の種まきビオラの植え替え〜現在


3月22日に2回目の種まきビオラの苗たちの植え替えをしました。この時期は寒暖の差が激しい日が続くので、暖かい日を狙って植え替え作業。
今の所、どの苗も元気に成長中です。こちらの5号鉢に植えたナラフラビオラと恋みやびも様子を見て鉢増しを考えていきます。
3回目の植え替えは鉢植えと花壇へ
引き続き、3回目のビオラの植え替えです。4月までには植えておいた方が良いと思い、ポットで管理していた小さな苗もすべて植え付けました。小さな苗は処分する選択肢もありましたが、冬の寒さに負けず必死に育ってくれたので、花壇の空いたスペースに植えることに。


小さな苗や、同じ自家採種から育った苗をまとめて花壇に植えました。本当はミルフルの自家採種を前列に並べたかったのに、咲き始めてから植える場所を間違えていたことに気付きました。
見元さんのバニー系ビオラや、ナラフラビオラの自家採種も順調に成長中。花壇は鉢植えよりも株が大きく育ちやすいので、これから広がってくれるのが楽しみです。
3回目植え替えしたお花たちの様子。

クレールドゥリュンヌ・ふわふわ金魚ちゃん・つぶらなたぬき・シエルブリエなど、昨年育てたお気に入りの品種が、今年も可愛らしく咲いてくれています。ほんの短い期間しか楽しめないのが惜しいですが、こうしてたくさんのビオラが咲き揃うと本当にうれしいものですね。
購入苗と種まきビオラの違いと注意点
毎年購入苗と自家採種の種まきビオラをどちらも育てていますが、4月になり暖かくなってからの生育の違いや管理の注意点がはっきり出てきたのでまとめてみました。
まず購入苗ですが、暖かくなるにつれて一気に徒長してしまい、株元が蒸れてしまいました。

そのため、蒸れ防止のために株元の葉を整理し、ぐったりしている部分を切り戻ししました。こんなタイミングで切って良かったのかと思いますが。種を取りたいので切らないほうが良かったのかもしれません。切り戻しは勿体無いと思う反面、切り出すとスッキリして気持ちがいいのでついつい3鉢も切り戻ししてしまいました。

暖かい時期は特に、風通しの悪いとすぐ蒸れるので株元をスッキリさせるのは効果的ですが、今回は自家採種の親株を切り戻してしまったのでちょっとタイミング的に遅かったかもしれません。
一方、種まきビオラはというと、まだ開花が始まったばかりの苗から、5号鉢いっぱいにお花が咲いているものまで様々。でも、どれも株元がしっかりしていて蒸れもなく元気です。葉っぱもピンと張っていて、育ち方に無理がない印象です。

2025年4月撮影|種まきビオラの現在の様子
ビオラを育てる時の注意点【春の管理編】
春になって暖かくなってくると、ビオラも一気に成長しますが、その分トラブルも増えやすい時期です。特に徒長や蒸れには注意が必要。ここでは春の管理で気をつけたいポイントをまとめました。
・暖かくなると徒長しやすくなるので、株元の風通しを良くする
・蒸れた葉はこまめに整理する
・定期的に液肥とオルトランで病害虫&栄養管理
・水切れ注意。鉢が小さいと特に乾きやすいので、朝のチェックを習慣に
春は管理を少しサボると一気に株が弱ってしまうので、こまめな手入れと風通し確保が元気に育てるコツです!
このタイミングでオルトランと肥料を与えて、引き続き管理中です。
最近はナメクジが花びらを食べに来るようになりました。せっかく咲いたビオラたちが被害にあうのは悲しいので、早めに対策をしようと思います。
今回の種まきビオラは、以下の親株から採取した種を使用しています。どんなビオラだったのか、気になる方はぜひ過去記事も覗いてみてくださいね!
👉クレール・ドゥ・リュンヌとふわふわ金魚ちゃんの紹介はこちら
そして、今年購入したビオラの紹介もこちらでまとめています
これからのお手入れと種取りの準備
これからは花がたくさん咲き、花がら摘みの頻度もぐっと増えてきます。
毎日少しずつのお手入れがビオラたちを長く元気に育てるポイントです。
ゴールデンウィーク頃からは、いよいよ種取りの準備がスタート!
今回、種取りをするのは購入苗のビオラから。今年はこちらのビオラたちから種取りを予定しています。

今回、種取りをするのは購入苗のビオラから。今年はこちらのビオラたちから種取りを予定しています。

種を取りたい鉢は花がら摘みをやめ、種を育てるための管理に切り替えます
種まきビオラのほうは、弱ってきた株から順に処分し、梅雨までにスッキリさせる予定です。
これからの時期は病害虫の被害も増えてくる季節。梅雨入り前までには鉢数を減らし、風通しの良い環境をキープして、管理しやすくしていきます。
なお、種取りの様子はまた追記でご報告しますね。
まとめ|種まきビオラの育てる楽しみ
一年草のビオラは、秋から春までの長い期間楽しめるお花です。
さらに種を取って保存しておけば、翌年以降も何度でも楽しむことができます。
ビオラの種まきには色々な方法がありますが、適温になってから軒下で育てるのが一番手軽でおすすめ。この方法だと年内に花を咲かせるのは難しいものの、春には元気なお花がしっかり咲いてくれます。
たくさん咲かせたい場合は購入苗を活用しつつ、寄せ植えやナチュラルな雰囲気を楽しむなら、種まきビオラでも十分華やかでコスパも抜群です。
昨年の秋は気温が高く、なかなか発芽に適した時期が訪れなかったため、何度かに分けて種をまきました。我が家(温暖地)でのスケジュールはこんな感じでした!
1回目:9月上旬(朝晩が涼しくなり始めた頃)
2回目:9月中旬〜下旬(発芽しやすいベストシーズン)
3回目:10月上旬〜中旬(発芽はするけど、成長はゆっくり)

発芽適温は20〜25℃前後。温暖地では、9月上旬〜10月中旬が育てやすい時期となっています。
今年の秋も気温にあわせて、無理のないタイミングで種まきを楽しんでみてくださいね!
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